こんにちは、hassy(@hssyism)です。
太っていてもいたって健康な僕でしたが、ついに臍ヘルニアになってしまいました。
臍ヘルニアは「さいへるにあ」または「へそえるにあ」と読みます。
病気というよりもヘルニアの症例のひとつでして、簡単に言えばおへそが内側から膨らんででべそのようになってしまう症状のこと。
イメージがしづらいと思うので僕自信のお腹の写真を載せますが、こんな感じです。
ただのデベソみたいでよくわからないですよね。
でも、病院でお医者さんに診てもらった結果、大人の臍ヘルニアであると診断されています。原因ははっきりとはわかっていませんがほぼ間違いなく肥満が理由です。
あまり聞きなれないこのヘルニアの症状。お医者さんによれば患っている人が結構いるようなのです。
なのにインターネット情報では臍ヘルニアについてあまり詳しい情報がありません。特に臍ヘルニアになった人の体験談が少ないです。
そこで、臍ヘルニアあるいは似たような症状があるのにどうしたら良いかわからない人に向けて、臍ヘルニアがどんな病気なのか、どんな対処が必要なのかを僕個人の経験からお話したいと思います。
Contents
大人の臍ヘルニア(さいへるにあ)とは何か?
臍ヘルニアとは、ざっくり言うとおへその内側からの脱腸症状です。
おヘソの内側にある臓器(腸)が外側に押し出される状態になることで、おヘソが出っ張ってしまうのです。
人間のお腹の内側は内臓を守るために皮膜で覆われています。
ですが、おヘソの部分だけは弱い箇所になっていて、穴が開いてしまうことがあるそうです。
おヘソの皮膜に穴が開いた状態で腸が押し出されてしまうと、もし腸が穴に引っかかって戻らなくなると、最悪の場合腸が壊死して命に関わるリスクがあります。
これだけを聞くと怖いですが、ちゃんとケアすれば命に関わるような重症では全くないので安心してください。
そもそも生まれたての新生児が臍ヘルニアの症状を患うケースは多いという事実があります。
赤ちゃんの臍ヘルニアとの違い
新生児の臍ヘルニアはわりと一般的なのでここでの説明はしません。
詳しく知りたい人は、「赤ちゃん でべそ」「赤ちゃん 臍ヘルニア」でネット検索するとたくさん情報がでてきます。
大人の臍ヘルニアは、これと同じ状態が大人になってから発症したものになります。
産後の臍の緒の閉じ方によっておヘソの皮膜が元々弱かったり、わずかな穴が開いたまま大人になっていく人がいるそうなのです。
赤ちゃんの時は大丈夫だったけど、大人になってから何らかのはずみでおへそ部分の皮膜に穴が開いてしまったり、元からあった小さな穴が大きくなってしまったりするのです。
では、なぜ大人になってから発症してしまうのか?
ほとんどは肥満が関係しているそうです。
ぽっこりお腹になることで腹圧がかかってしまい、おへそ裏の皮膜部分に穴ができてしまうんですね。
僕の臍ヘルニアはどうして発覚したのか?
臍ヘルニアというものを知っていなければ、自分がそんな病気になっていることなど全く気づきません。
僕の場合も、急にヘルニアになったというより徐々に進行していたようでした。
超初期症状はお臍のわずかな膨らみ【痛みなし】
ある時気がついたら、お臍(へそ)の部分が内側からうっすら膨らんでいたのです。
発覚するまでの2~3年はなんとなくヘソの内側に皮が余って盛り上がっているくらいの感覚でした。
とはいえ、痛みも違和感もないので全然気になりません。
さらに発覚の1年前あたりから、その余った皮の部分に空気が入って膨らむような状態になります。
数ヶ月かけて膨らみも徐々に大きくなり、おへその凹みを若干覆うくらいになりました。
この時でさえも痛みはまったくなく、膨らみを指で押し込めばすぐに凹んでまた何事もなかったようになるので気になりません。
くらいにしか思っていませんでした。
自分のヘソに異常があると確信した瞬間
それからまたある日、朝の出勤前に自宅で腹筋トレーニングをした後におへそが膨らんでしまっていることに気づきました。
いつも通り指で押し込んでみたのですが、なぜか押し込めません。
不思議に思って強めに押し込んでみたら、おへそ周りのお腹の内側に痛みを感じました。
痛みといっても泣いて動けなくなるものではないです。強いて言えば、ボディブローを食らった直後のような鈍い痛み。
おへそが痛いと言うより、おへそあたりから奥の内臓まで痛みが振動しているよう感覚。
膨らみが戻らないのと鈍痛が続いたため、冷や汗を出しながら職場へ向かいました。
通勤しながらおへそのでっぱりを優しく指でさすっていたら少しずつ膨らみも凹んでいって、最終的に痛みも引いていきました。
臍ヘルニアは自分で対策ができない
痛みはなくなりましたが、自分のおへそに何らかの異常が起こっていると確信し、妻にしていろいろと調べてみました。
その結果「もしかして臍ヘルニアではないか」という話になったのです。
しかし、臍ヘルニアの可能性を疑ったところでネット情報では手術が必要ということしかわかりません。おへそが膨らんで痛くなってしまった場合の応急処置の方法なども一切情報を得られませんでした。
僕はこの時海外で仕事をしていたため、日本に帰国して医者に診てもらにしても数ヶ月先。仕方ないので、そのまま放置をして様子を見ることにしました。
おへそからピンポン玉が飛び出てきた。
臍ヘルニア疑惑を抱えたまま過ごしていたある日、おヘソあたりにまた違和感を感じました。
服の上から指で触ってみるといつもと様子が違いました。膨らみの大きさが尋常じゃなかったのです。
これまでの膨らみが小指の先くらいのサイズだとしたら、今回はひと回り小さいピンポン玉をくらいの大きさ。それがおヘソの内側に埋まっているです。
鈍痛と限りない腹部の不快感。まさにネットで見た臍ヘルニアの症状。
この時はマジでこう思いましたね。
(*追記)
お医者さんに聞いて知りましたが、この時「内臓が出た」と感じたのはあくまで僕の思い込みです。実際には出てきていたのは内臓を覆っている(たくさんの)脂肪の一部です。
肥満によって腹圧がかかり臍ヘルニアが発症する場合、だいたい脂肪がでている状態で、腸がでてくるってのはよっぽどの事態だそうです。
さすがに焦ったので、仕事を早退してそのまま病院へいきました。
しかし、病院に向かって歩いている途中、そのピンポン玉が勝手に凹んで無くなってしまいました。たぶん歩いたはずみで引っ込んでしまったんだと思います。
膨らみが凹むと同時に、痛みもお腹の不快感もなくなりました。
【余談】臍ヘルニアを知らない(海外の)お医者さん
病院でお医者さんに僕は自らの症状を次のように伝えました。
この説明に対する医者の答えに驚きました。
このお医者さんは完全に何も知りませんでした。
僕がこの時駐在していたのは中東圏ですが、特別医療が遅れている国でもありません。
大人の臍ヘルニア、なかなか認知度の低い病気だというころがわかりました。
日本の病院で診てもらいました。
それから数ヶ月間、日本に帰国するまではできるだけお腹に力を入れないような生活を心がけました。運動もあまりせずに過ごすようにしました。
そして日本に帰国をしたタイミングですぐに神奈川県の聖マリアンナ医科大学病院で診てもらいました。
こちらで診ていただいたところ、僕の症状は臍ヘルニアであると即診断されたのです。
話を聞く限りではやはり、大人の臍ヘルニアあまり一般的な病気ではない様子。
臍ヘルニアってどれくらい深刻なの?
臍ヘルニアになることがどれくらい深刻なことなのか?
結論から言いますと、病院によって意見が違いました。
臍ヘルニアのために、僕は次の2つの病院で診てもらいました。
- 聖マリアンナ医科大学病院
- 日本赤十字医療センター ←セカンドオピニオンで利用
病院それぞれのアドバイスを紹介しておきます。
【聖マリアンナ】臍ヘルニアならすぐに手術をするべき
これは揺るがない事実ですが、臍ヘルニアは自然治癒することはなく手術をして治療しかありません。
1つめの聖マリアンナ医科大学病院の先生には、即手術を勧められました。
手術の方法は2種類ありました。
- 開いてしまっている穴を縫い合わせて塞ぐ方法
- 人口のメッシュをあてて穴を塞ぐ方法
1つ目の穴を塞ぐ手術方法は、自分の組織を使うため感染には強くなりますが将来的に再発する可能性があるとのこと。
2つ目のメッシュと使う方法は、再発防止のためには有効であるものの、メッシュを入れるという手術自体が結構大変とのこと。
いずれの方法でも手術をするなら数日間入院する必要がありました。
【日赤】手術は必要だけど急ぐ必要はなし
聖マリアンナではすぐに手術した方が良いと言われましが、腑に落ちなかったので東京の日本赤十字医療センター(日赤)にセカンドオピニオンを聞きに行ってきました。
事前に(日赤)に問い合わせたところ、こちらにも臍ヘルニアに詳しい先生がいらっしゃるとのことでした。
セカンドオピニオンに申し込んでみましたが、料金は最初の10分で8,000円、その後10分ごとに7,000円という恐ろしい金額。
かといってまた最初から初診を受けてレントゲンやらお腹のCTスキャンやらをするとなると結局10,000円以上かかってしまうので甘んじて受け入れました。
結果、日赤の先生からは意外な説明を受けたのです。
いま飛び出てきてしまうのは脂肪で、内臓まではそう簡単には出てきません。もし出ちゃったとしても数時間くらいならそのままでいても全然大丈夫ですよ。海外で万が一のことがあっても処置は十分可能でしょう。手術はあなたに時間ができた時にすれば大丈夫ですよ。
という訳で、手術をすぐにする必要は全くないという回答をもらえました。
安心したので、僕は臍ヘルニアの手術は延期して、改めて時間ができた時に治療に専念することに決めました。
さらに、もうひとつ気になっていた質問もしてみました。
おへそから脂肪なりなんなりが飛び出ないように自分で対策はとれるのか?また、それでも飛び出してしまった時はどうしたら良いのか?ということでした。
との回答。
処置はすごく原始的でシンプル。それでも、指で押し戻せばあの痛みと不快感から解放されるんだと知っただけでも僕にとっては大きな収穫でした。
大人で臍ヘルニアになる人ってどれくらいいるの?
日赤の先生の話では、臍ヘルニアは赤ちゃんや妊娠した女性に多い症状らしいのですが、最近は肥満気味の成人男性にもしばしば見られるようです。
実際に、日赤に健康診断で訪れる人の中にも臍ヘルニアを患っている中年男性をよく見かけるそうで、昨今では特段珍しい病気でもないようなのです。
聖マリアンナ医科大学病院では即手術を勧められたという点についての日赤の先生の見解は、
とのことでした。
そういう意味では、病院によっては同じ臍ヘルニアでも治療方針が違ってくるということです。たったひとりのお医者さんの話だけを鵜呑みにしてはダメですね。
ブラマヨの小杉さんも臍ヘルニアになっていた。
ちなみに、臍ヘルニアはお笑い芸人「ブラックマヨネーズ」の小杉竜一さんも患っていたようで、僕とは比べものにならないほどでっかくお腹から飛び出ていました。
これに比べたら僕のデベソなんてカワイイものですね。
しかし、あれだけのモノをここまでの笑いに変えられるのは、さすがお笑い芸人って感じです(笑)
もし臍ヘルニアになったらどうするべき?
もしあなたやあなたの周りで僕と同じような体験をしている人がいたら、臍ヘルニアかもしれません。
臍ヘルニアであれば、遅かれ早かれ最終的には手術をして治す必要があります。
なので、できるだけヘルニアに詳しい病院の先生に診てもらうことをおすすめします。
臍ヘルニアの治療実績がある都内の病院
僕が体験した通り、大きい病院ならどこでも臍ヘルニアの治療や手術に詳しいとは限りません。
病院に行く前に電話で問い合わせて、大人向けの臍ヘルニアの治療実績があるかどうかを確認しましょう。
都内であれば、次の病院なら臍ヘルニアの実績があり比較的大きな病院になります。
参考にしてください。
すぐ病院にいけない人の臍ヘルニア対策と注意点
臍ヘルニアを患っている可能性があるとわかってもすぐに病院にいけない人もいるかもしれません。
そんな人も自分の力で治すことはできませんが、悪化を防ぐことはできます。
おもに次のことに注意しましょう。
- 腹圧を上げないよう、いま以上に太らないようにする。または痩せる。
- 腹圧を上げないため、お腹いっぱいごはんを食べないようにする。
- 重いものを持ったり、激しい筋トレのような運動は避ける。(ランニングはOK)
- おヘソが出っ張ってしまったら冷静に、仰向けになって指で優しく押し込む。
*すべて日赤の先生に言われた注意点です。
僕が臍ヘルニアと診断されてから1年以上経過していて、いまだに手術はしていません。
でも、これらのことを気をつけていることで僕の臍ヘルニアは悪化していませんし、おへそから脂肪が飛び出て痛い思いをすることはなくなりました。
【体験談】ダイエットは臍ヘルニア症状の緩和に効果的
臍ヘルニアと診断されたのをきっかけに、ダイエットに励むことを決心しました。
結果、約5ヶ月間でピークの体重から14キロほどの減量に成功。
https://pukapukalife.com/entry/2018/10/16/095601/
お医者さんに言われていたとおり、痩せたことにより腹圧がかなり下がり、おへそ内側からの脱腸現象が起こらなくなりました。
臍ヘルニアと診断されてしまった人は、なによりもまずダイエットに挑戦して、体重を落としてみることを激しくおすすめします。
脱腸するリスクが大幅に減りますし、最終的に手術をするためには痩せておいたほうが手術がしやすくなるとお医者さんも断言しています。
手遅れになる前に、いますぐ対策をとりましょう。
以上、臍ヘルニアについての僕の体験談でした。
臍ヘルニアに関する情報・体験談がネット情報が少ない中、この記事を読んでいただきありがとうございました。
おかげさまで最近は臍ヘルニアと診断された読者さんからツイッター等のDMで相談をいただくことがあります。
同じように臍ヘルニアで不安や悩みを抱えている方は、ひとりで思い詰めずにお問い合わせページ、またはツイッター(@hssyism)までぜひ気軽にご連絡ください。
僕にお答えできることであれば、なんでもお答えします。