2018年8月、僕はアルバニアという国に旅行してきました。2週間のバックパッカー旅行です。
これまで30か国以上を旅行してきた僕の感想として、アルバニアは旅行先としてとても良い場所だと思いました。
僕と同じようにアルバニアという国に興味を持ち、これから旅行に行きたいと考えている人のために、実際に現地を見てきた僕の経験をベースに基本情報をまとめたいと思います。
Contents
アルバニアってどこにある国?
アルバニアのお話する前に、そもそもどこにある国なのかわかる人は多くないと思いますので、グーグルマップで場所を示しておきます。
一応は東ヨーロッパに区分けされていますが、ギリシャの真上に隣接しています。また、海沿いに面していて、アドリア海を挟んで向かいにはイタリア半島のちょうどカカトの部分があります。
人口がたった約300万人と僕ら日本人からするとかなり人口が少ない国なんですね。
アルバニアの基本情報
国の正式名称 | アルバニア共和国 |
---|---|
公用語 | アルバニア語 |
人口 | 約300万人 |
通貨単位 | レク |
首都 | ティラナ |
アルバニアは日本人の99%が一生行かない国?
アルバニアは国として小さい上に、世界ではかなりマイナーな国なので特に訪れる日本人の数がとても少なく1%程度しか渡航経験がないと言われていいます。
実際に現地に行ってみて実感しましたが、本当に日本人がいません(笑)日本人はおろかアジア人もほとんど見ませんでした。
一応、首都には中国人や韓国人が最近多く訪れていて、日本の観光ツアーも来ているようですが、僕は2週間の旅行の間、空港で中国人を見た意外は一度もアジア人を見かけることはありませんでした。
アルバニアへの入国方法
アルバニアの国際空港は首都ティラナにあるティラナ国際空港のみです。
海外から飛行機で入国するにはここに来るしかありません。ビザ等は特に必要なく、パスポートがあれば入国できます。入国に際しても特に厳しい荷物検査などはありませんでした。飛行機を降りてイミグレーションを通ってすぐに空港の外に出れましたね。
アルバニア人の言語は?
アルバニアの公用語はアルバニア語です。
ラテン語と中東などのいろいろな言語が混じってるこのアルバニアのオリジナル言語、難しくて何言ってるのかまったく予想がつきません。そもそも英語のイエスが「ポー」、サンキューが「ファラメンデリット」ですからね。日本だけでなく英語圏の言語ともかけ離れています。
にもかかわらず、アルバニア人は日本語はもちろん英語もほとんど話せません。観光地であればお店で働く人とはある程度通じますが、首都のティラナでまともな英語を聞いたのは4つ星ホテルの受付スタッフとツアーガイドくらいで、あとはいくつかのレストランやバーくらいのものです。街を歩く一般人となるともっと英語率は下がります。
アルバニア旅行で会話に困った時はGoogle翻訳アプリや最近有名になってきた自動翻訳機などを活用しましょう。
アルバニアのお金

画像引用元:NAVERまとめ
アルバニアの通貨はレク。全然聞きなれない通貨単位ですが、単位が1レク=約0.9円(2018年8月現在)と日本円とほぼ変わらないため値段の見方は非常にわかりやすいです。
ただしアルバニア国内ではレクだけでなくユーロも流通しているので、お店やタクシーで値段を聞くとユーロ単位で値段を出してくるケースも多々ありますので注意が必要です。
また、ユーロで値段を提示された時にレクで支払いたいと言うと、レートの換算の仕方が相手の固定レートであることが多いです。
「1ユーロ=135レクだから10ユーロは1350レクだよ。」と相手の決め打ちレートで金額設定をされてしまいます。常に1ユーロ=135レクとは限らず、1ユーロが130レクの時も当然ありますから、その日の公定レート次第ではちょっと損してしまうケースもあるかもしれません。面倒くさがりの僕は気にしませんでしたが、お金にシビアな旅行者はユーロでの支払いに備えてユーロもいくらか持ち歩いておくと良いと思います。
アルバニアの現地通貨と入手する方法
1. 外貨両替所で両替する
外貨両替所はたくさんありますので、観光の目的地になるような街の中心部には必ず両替所を見かけます。なのでその日に使う分だけのお金を少しづつレクやユーロに両替して使うということは十分可能です。
ただ注意したいのは、現地の両替所で日本円の両替に対応しているところはほぼありません。ティラナ国際空港でさえ日本円はダメでした。なのでアルバニアに行くときは日本であらかじめドルまたはユーロを確保してから旅行に出る必要があります。
2. ATMでキャッシングする
街の中心にはアルバニアの国内銀行があり、銀行の前には必ずATMが備え付けられていますので、クレジットカードや国際キャッシュカードでレクをキャッシングすることできます。
アルバニアの物価は?
基本的にはとても安い。さすがヨーロッパ最貧国と言われ未だユーロ圏に入れていない国なだけありました。特に食べ物と移動が安いので旅行者にはありがたいです。全体的には東南アジア諸国の物価と同じくらいだと考えて良いと思います。
食費
そこらの食堂なら一食200~400円。レストランでも1000円くらい払えばお腹いっぱいになります。水のペットボトルはどこにいっても1本50円~70円くらい。アルバニアのごはんは安くてめっちゃ美味しいのでお財布を気にすることなく無限に飲み食いできてしまいます。
ファーストフードのギュロス(日本で言うスブラキ、ドネルケバブ)が150円~300円。
この具だくさんのクレープが200~300円。
レストランで食べれる本格イタリアンピザが1枚600円~800円。
ビールはジョッキ1杯安100円前後。
僕がアルバニアで食べたすべてのグルメはこちら↓
https://pukapukalife.com/entry/2018/09/18/023236/
ホテル等の宿泊料金
首都のティラナにはホテルがたくさんあるので立地が良くても1泊4000~6000円程度のが見つかりますが、首都から出て海沿いや観光地域に行くと宿の数が少なく料金も比較的高くなります。
僕は1泊ごとに次の日のホテルを決めていくスタイルで旅行していましたが、立地が良いホテルは10000円を超えてきました。それより安いところもありますが、だいたいがホテルではなくマンションやアパートの1室を貸し出すようなタイプで立地的には街の中心からやや離れてしまいます。ホステルのドミトリーであればどこに行っても1000円程度で泊まれます。
アルバニア国内の移動コスト
バスは安い。市内バスは運賃が30円くらい。長距離バスも6時間移動する距離で2000千円くらいでした。ただ、タクシーは他の物価の安さに比べると若干高めかもしれません。15分ほどの距離で1000円くらいとられましたね。
アルバニアの治安は?
旅行前の下調べ時点で、いくつかの外国人の旅行ブログでアルバニアは治安が良いと書かれていましたがまったくその通りで、治安はかなり良いと感じました。
女性のひとり旅、子連れの家族旅行をしている外国人観光客がそこらじゅうにいます。街のどこを歩いても危なそうなところはありませんでした。
もちろん深夜の裏通りなどは必ずしも安全とは言えませんが、僕が試しにいろいろ歩いてみた限りではましたが暗くて人気の少ないところでも女性が一人で歩いたりしているなんてこともあり、治安が良いんだなあと思うタイミングがたくさんありました。
アルバニアの気候
アルバニアの気候は他の地中海周りのヨーロッパ諸国と基本的には似ています。
7~8月の夏の季節はかなり暑く地域によっては40℃いくこともありますが、タクシーの運転手さんの話によればこの時期が観光客が一番多いシーズンとなっているようです。
アルバニアの綺麗な海が目的で訪れる旅行者多いため夏がベストシーズンなんだと思います。
今回僕は旅行したのも8月中旬でしたが、観光客はたくさんいましたね。とにかく日中は暑くて汗だくになってしまうものの、湿度は日本の夏ほどは高くないのでまだ我慢できたかなという感じです。
アルバニアの宗教
アルバニアの人口の60~70%の大多数がイスラム教を信仰していて、つづいてアルバニア正教、ローマカトリック教、その他と続きます。
イスラム教というとひとクセあるイメージを持ちますが、あくまで形としてイスラム教徒であるだけでアルバニア人は実際のところほとんど自分たちの宗教を意識していません。イスラム教徒なのにお祈りはしないし、アルコールは飲むし豚肉も食べます。
とあるアルバニア人に「イスラム教の聖地メッカにいってみたい?」と聞いてみたところ「全然興味ない」との回答(笑)
なんとなく、日本人が普段生活してて宗教を意識していないけどしいて言えば仏教徒だよって言うのと同じくらいのノリに見えます。
アルバニアの通信環境
アルバニアのネット環境ですが、はっきり言ってネット接続は遅いです。
観光客向けホテルであればたいていWiFiは完備されてますが、LINEの音声電話が辛うじてできるくらいですね。感覚値ですが首都のティラナでも1mbpsも出てるか怪しいところです。どちらかというと現地のSIMを使ったスマホの方が全然ましでした。
SIMカードのモバイル通信であれば、容量制限はあるものの通信速度は特に困りませんでした。でもほとんどが3G通信で、4Gがつながることはめったにありませんでした。
インターネット環境という意味ではアルバニアはまだまだ後進国ですね。
アルバニア人の性格・特徴
以前とあるバックパッカーの知人から、アルバニア人は本当にやさしくて人が良いという話を聞いてました。ひと昔前にアルバニアの国民の3分の1が同じねずみ講にひっかかって経済破綻をしてしまったというエピソードがあるくらい、アルバニア人は他人を信用していて純粋な心を持っている。そんな話でした。
ネットの情報を見てみると、アルバニア人がとにかく優しいという意見が多い一方で、すごく冷たいという人もいました。一体どっちなんでしょうか?僕自身は先入観は一切持たずにアルバニア旅行に臨んでみましたので、僕の率直な感想をお話ししたいと思います。
基本的に旅行者には全く興味を示さない。
アルバニアに行って一番驚いことです。アルバニア人の最もわかりやすい特徴として、旅行者に全く興味がないというのが挙げられると思います。
バックパックを背負って明らかに旅行者の風貌で街を歩いても、めったにアルバニア人に話しかけられることはありません。それどこか旅行者に目を合わせることもありません。東南アジアのようにすれ違いざまにお互いにハーイ!みたいに挨拶するなんてことはあり得ませんね。
特に、旅行者にはアジア人が圧倒的に少なく、中国人でさえかなり少ないのに全く興味を示されません。アルバニアで日本人が歩いてるっていったら、東京で首長族が歩いてるくらい珍しい事といっても過言でははないんですけどね。
普通はどこの国にいってもアジア系というだけで興味を持たれて話かけられることは日常茶飯事なので、他の国との大きな違いに僕自身とても違和感を覚えました。ひとり旅行の僕にとってはちょっと寂しいところもありましたね(笑)
でも、話しかけるとめちゃくちゃ優しくて世話好き。
にもかかわらず、アルバニア人はこちらから話かけて道を聞いたりすると怖いくらいやさしく親身になって応じてくれるんです。これにはびっくりしました。
道を聞けばわざわざ目的地まで連れてってくれたり、言葉が伝わらない宿泊先に電話してくれたりと、普通じゃ考えられないホスピタリティを見せてくれることが何度もありました。
あるアルバニア人に声をかけたらその人がさらに他のアルバニア人にも声をかけて、僕のために3人くらいが集まってあーだこーだ話し合いながら助けてくれるなんてこともありました。ほんと、ありがたすぎて恐縮してしまうくらいです。
こちらから話しかけるまではまったく自分に興味ない風なのに、一度話しかけるとお礼をしてもしきれないくらいお世話をしてくれる。このギャップには驚きでしたし、アルバニア人ならではの国民性なんだろうなと思いましたね。
おとなしくてわきまえている人が多い。
2週間昼も夜を歩き続けて人間観察をしてみて思ったのは、アルバニア人にクレイジーな人はかなり少ないです。基本的に大人しく分別がある人ばかりです。
集団で大騒ぎするような輩もいなければ、飲み屋街でよっぱらいが騒いでるような光景も一度も見ていません。ケンカやトラブルなんてもってのほか。バーやレストランでは男女混合グループやカップルで飲食をよくしていますが、騒ぐことなくしっぽり飲んでいるかんじですね。よく言えば上品な性格なんでしょうが、若い人も含めて大人しいとちょっと元気さに欠けているような印象を受けましたね。
結論:自ら積極的に絡めばアルバニア人の世界トップクラスの優しさに触れられる。
以上の経験から僕が導き出した結論としては、アルバニア人は根はめちゃくちゃ優しいが下手に旅行者には干渉しないので、自分から積極的に絡んでいかないかぎりはそのやさしさには一切触れられないということになります。
そういう意味で、アルバニア人は優しいと感じる人は、社交的な旅人なんでしょう。冷たいと感じてしまう人はたぶんシャイで内気な旅人なのかもしれません。
旅行中にアルバニア人の家に2度泊まった話
アルバニア人の異常な優しさを感じたエピソードがあります。
旅行中、僕は2度ほどその日に泊まる宿が見つからず困ったことがありました。そんな時に近くにいたアルバニア人が助けてくれて、最終的には彼らの家に泊まることになったのです。1回目はその人の知人がAirbnbのような貸しアパートメントの一室に空きがあるということで泊めてもらいました。
2回目はとあるレストランの料理人たっだのですが、その彼はかなりぶっ飛んでいて、僕のために料理人のための寮部屋をわざわざ一日空けてくれて泊めてくれました。どちらも宿泊料は交渉の上支払いましたが、あわや野宿になるところだったので本当に助かりました。
アルバニアのナイトクラブに行ってみて驚いたこと
サランダという海沿いの観光地に行った時の話です。この地域は観光客がたくさんいて、夜は海沿いのバーやクラブに人が集まるので僕もちょっと覗いてみました。
その時に驚いたのですが、あきらかにダンススペースがあるクラブで音楽がガンガンにかかっているのに、現地人は男女共に一切踊らなずひたすらスタンディングテーブルの前でお酒を飲んでるだけ(笑)
時間的にまだ早いのかなぁとか、そういうクラブじゃないのかなぁとか思ったのですが、他の外国人観光客と話した限りはいつどこのクラブに行ってもそんな感じだそうなのです。世界30か国を見てきた僕ですが、そんな国は初めてでした。これはかなりのカルチャーショックでしたね。
日本人はアルバニア人女性にモテる?
日本人は東ヨーロッパ系の女性にモテるみたいな話をよくネットで見ます。アルバニアも東ヨーロッパ地域に入るので、もしかしたら僕もモテちゃう?なんて期待もありましたが断言します。全くそんなことはありません。2週間の旅行で女性とまともに話したのはホテルの受付嬢くらいだったと思います(笑)
印象としては、アルバニアの女性は外国人に興味が無さそう。おそらくアルバニア人男性が一番好きなんじゃないですかね。ヨーロッパ系の白人と中東系のアラブ人の混血で東欧人女性は美人が多いですが、女性だけでなく男性もイケメンがめっちゃ多いです。
街を歩けばアルバニア人の美男美女カップルをよく見かけました。すごくお似合いなんですよね。アルバニア人男性と日本人女性ならまだわかりますけど、アルバニア人女性とアジア人男性のカップルは全然イメージ湧かないですね。
レストランのウェイター&ウェイトレスの能天気さがハンパじゃない。
唯一ここだけは僕の気に入らなかったことなのですが、レストランのウェイターの対応がのん気すぎるというのをよく感じました。
複数のレストランで、料理が出てくるのが遅い。オーダーを間違える。なんて事が多々ありました。観光地でそこそこ良いレストランに行ってさえ、お店が混んでいる時に入店すると店員がオーダーをとりにくるのに20~30分かかることはザラでしたね。手を上げて呼んでも他の店員としゃべくってて気づかないみたいな。そこからさらにオーダーを忘れられてディナーだけレストランに2時間くらいいたこともありました(笑)
アルバニアは時間がゆったり流れているのでみんなのんびりなところがひとつの魅力なので、その裏返しだと思うしかないですね。
レストランよりもカジュアルな食堂の方が店員さんがテキパキ動いていてストレスフリーでした。食事はサクッと済ませて観光したい。ビーチで遊びたい。という旅行者はレストランよりも食堂やファーストフードで食事をするのがおすすめです。
以上、アルバニアの基本情報は随時更新していきますので、旅行に行く人はぜひこのページをブックマークしてもらればと思います。